しくじり先生 俺みたいになるな!!
2015年3月26日
テレビ朝日 木曜24:15〜24:45放送
しくじり先生 俺みたいになるな!
この放送が素晴らしい回でしたので、色々と文字に起こしておきたいと思います。
まず、「しくじり先生 俺みたいになるな!」とは
「人生を盛大にしくじった人から『しくじりの回避法』を学ぼう」をコンセプトに、「しくじり先生」が自らと同じ失敗を犯す人たちが増えないよう、番組オリジナルの教科書を使いながら授業を行う番組です。
2013年11月15日、2014年3月14日、2014年8月17日に特番が放送され、2014年10月3日よりレギュラー放送開始。2015年2月15日に日曜エンターテイメント枠で初のゴールデン放送。2015年4月20日から毎週月曜日の20:00〜20:54のゴールデン帯に進出します。
他は、毎回入れ替わりのゲスト生徒になります。
数多くの「しくじり先生」が教壇に立ち、しくじりエピソードを披露してきました。
そんな中、レギュラー放送初回2014年10月3日、その記念すべき初回の『しくじりの先生』はオリエンタルラジオでした。
この回で、見事に軌道に乗ったと言っても過言ではないくらい、素晴らしい回でした。
そして、放送回数を重ねていき、ついに2015年4月より、ゴールデン進出が発表されました。
3月26日、深夜帯最後の放送がされました。
教壇に立つのは、そう
中田「まず27組、これなんの数字だかわかりますか?これまでに授業した、しくじり先生の数なんです」
中田「レギュラー放送の初回が僕らだったんです。反響がすごくて、ネットなんかでは、神がかり的に面白い回、つまり神回だと言われてね。僕はこう思ったんですよ」
澤部「天狗再発してるじゃないですか!」
若林「気付かないんでしょ?天狗になったら、また始まってるんじゃないですか」
しかし、ガチガチのガチで思っている中田先生
若林「中田先生がトークライブの度に、しくじりの手応えすごかったって言ってるって」
中田「俺のシミュレーションでは、初回以降、第2回、第3回と視聴率・内容ともにダダ下がりだと思ってた。ところが、そうはならなかった、視聴率も評判も上々、そして、さらにはゴールデンに行くって言うじゃないですか。僕は何が起きてるんだと、もうブルブル震えて、1日考えました。気付きました」
若林「トカゲの尻尾みたいに生えてくる」
中田「私、あの時言いました、誰のこともあなどるなって、(番組を)あなどってた」「なんかサラッと作った番組かなと思ってました。でも、そこから心入れ替えて、すげー観たんですよ」
若林「すぐ心入れ替える」
中田「敵対的視線で見てたからわかる。途中で打ち切られた方が、俺すごいってなるから。伝説になるから」
そして、今回のテーマ発表
第一章
澤部「やめなさい」
若林「本当に好きだな分析が」
ゴールデン進出に対するネットの声
私も正直危惧しております…
テレ朝の深夜帯からゴールデン進出で数多くの失敗を観てきたからです。
中田「そんな中、オリエンタルラジオの授業を1回振り返って頂きたい」
若林「バラエティのコメントじゃないですよ」
中田「しくじり先生、なにがいいって、見た後にちょっとほっとするんですよ。それなんでかっていうと、しくじった人が、色々と言うじゃないですか、惨めな思いとか、キツイ思いしてますよ。でも、ここに立ってしゃべってるな、生きてるなってことを確認するんです。なんだしくじってもいいんだって。それを伝えてた番組が
中田「でも、しくじりたくないってのが正直な所ですよね。そんな皆さんに私の言葉を届けたい」
中田「分析しました、この番組の良い所、きっと大丈夫だと思うから、そこを自覚して、もっと伸ばして、ゴールデンで輝いて欲しい」
中田先生の番組分析①
中田「徳川家康は先見の明があったっていうんですね。そのエピソードの1つとして、こんな話が残ってるんですよ。河原で、子供達が石を投げ合うっていう喧嘩をしていたと、その喧嘩は片方は人数が多い、片方は人数が少ない、これを見た家臣が『かわいそうに、人数の少ないチームは、多勢に無勢でやられちゃいますね』と、そしたら家康が『これは少人数の方が勝つな』って言ったんです。これどういうことか」
中田「人数が少ないチームは、そのことがわかってますよね。俺たちは人数が少ないぞ!と、やばいぞ!と、だから1人1人が本気で石を投げる。絶対に当てなきゃと思って、石を投げる。だけど、多い方はあなどる、当たればいいけど、自分のは当たんなくてもいいよと思う。この番組はまさに人数が少ない石合戦なんですよ」
中田「この番組は、先生が1人で、最初から最後までしゃべる。てことは、逃げ場ないじゃないですか、1人で石当てなきゃいけないんですよ!おのずと士気が高まる」
そして、核心へ
第二章
若林「なんで芸人が知ってんだよ!」
中田「皆さん、思い出して頂きたい、なぜこれを私が言うのか、私は
若林「しくじり経験値半端ない」
ゴールデン進出の問題①
中田「良い時も悪い時も大混乱状態」
「なんで良いかわからないんですよ、全員が。たまたまその企画を出した人が、急に弁舌が多くなる『いや〜俺は(視聴率高いの)分かってたよ』と、俺は分かってたよこれ危ないセリフですよ」
「俺分かってたよ、だってさ、こうこうこうじゃん、絶対数字取ると思ったんだよ。な!取っただろ」
「その人、悪くなった時、なんて言うか?同じセリフを言うんですよ」
「俺は(視聴率が低くなるの)分かってた」
「つまり、誰もわかんないんだよ、なにが起こってるか。だけど、すごい物が飛んでるんだ」
「絶対に視聴率を取る方法がわかる人がいるのであれば、その人はずっと高視聴率を作り続けるんだ。その番組は永遠に終わらないんだ。でも、永遠に終わらない番組が、あったか?ないよ」
「俺たちがゴールデン行った時は、大護送船団、作家も大御所、一流のスタッフ、一流の局、壮大なセット。だれもが思った、沈むわけが無い!」
中田「どんたけの金と人材を積んだってね、作れないもんってあるんですよ。奇跡はそこから生まれない」
「この番組は強い!素晴らしい!ただ次のページ」
最終章
『それでもいつか終わる』
中田「これはね、大事な事なんです。前にも言いましたけれども、やっぱり不謹慎だからといって、葬式のやり方を知らないではいられないという事ですよね。勉強していこう。そして、覚悟して前を向けと」
『必ず終わる その時 人が問われる』
ジャンル別、制作現場の終わり方
中田「映画は、公開する前にクランクアップがあります。花束を渡されて、女優さんは泣いている。ありがとーありがとー撮影が終わりました、素晴らしい光景です」
「ドラマ、最終回が決まってるんです。そこに向かって、みんな頑張った。結果が付いてこなくても、最終回撮り終えたというカタルシスで、みんなワーの盛り上がる、ありがとうございましたと終われる」
バラエティは
『常にズタボロのバッドエンド』
中田「バラエティは、もう火がついてから、うわーもうダメだとなってから、延命に延命を重ねるわけですよ。テコ入れ、テコ入れして、もうこれでもダメか、あれでもダメか、次はダメか、もうダメだ、もうグチャグチャ。それでも、終わるって決定した時には、全員がボロボロになってる」
「あそこまで高評価だったネットの色んな人たちが、視聴率が良い時はみんなワーと沸いてたんだ、全員がサーっと離れる。ボコボコに叩いてくる、山賊が群がってくる!最悪だぞ」
「だから、最終回の打ち上げが、パーっと華やかなのはバラエティはない」
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『いつか絶対同じ出演者とスタッフでもう一度やりましょう』
番組が終わる時、みんなが言うんだ『いつか絶対同じ出演者とスタッフでもう一度やりましょう』って、みんなそう思うよ。だって、頑張った仲間じゃないか、だけどね、経験上言わせて
「二度とない!絶対ない!絶対だぞ!」
「それくらい罪が重いんだ」
『ゴールデンを潰した戦犯なんだよ』
「あいつらは社運がかかったビジネスをぶっ潰しやがったって、だから、もう二度と集まれないよ」
「終わるって言われてから、何回か収録あるんです。そん時に、人間が出るよ。テンション高くやれると思う?士気高く作れると思う?」
『敗戦処理だよ』
でもね
『誰のことも恨むな』
中田「これね、頭ではわかる。でも、実際ね、その立場になったら、恨んじゃうんだ。だって、偉そうに言われてんだもん、俺の言うこと聞いたら大丈夫だよもか、こうやったら絶対大丈夫だ、大船に乗ったつもりでいろよって、その人が手のひら返したように、離れて行くんだ。お前のせいじゃないかってなる」
『皆がののしり合って終わる』
「けどね、バラバラになら会う事はあるんです。つまり、ひとつの国がバラバラにされる、全員がどこか消えちゃうわけじゃないんだ、この業界にいるわけ。そしたら、そのバラバラになった、かつてのクルー達が、1人2人チリチリに会う事はある。違う戦で、もちろんポジションは違う。かつて総合演出だったあの人が、今回はいちディレクターとして、説明に上がりに参りましたと」
「それぞれ立場も違う、番組も違う、でもチリチリになって会う事はある。でもね、その時は初対面のなんかより、いい仕事出来る。だって、1度国潰したっていうトラウマを共有してるから、だから、今回はいい仕事にしましょうねって、言わずとも目でわかる。いい仕事が出来る。だから、誰のせいでもないんだと、グッと飲み込んで、また次に会える日を待とうじゃないですか」
ここで最終問題
「『ゴールデンで絶対に結果を出して下さい』と言われた時になんと答えるか?」
遼河「とりあえず頑張ります。みんなで頑張る」
吉村「吉村にお任せください!」
若林「まぁ〜ね〜色々大変みたいですね〜」
正解
『お任せください!』
中田「何を聞いてるのかが大事なんですよ。だって、絶対に結果出すなんて、誰もわかんないじゃないですか。絶対なんてねーよ、だから、遼河さん言いました。あなたも頑張ろうって、皆で頑張ろうって、だけど、ここで聞いてんのは、頑張るか頑張らないかじゃないんです、頑張るのは当たり前なんです。その上で問われているのは覚悟なんです」
「自分の身内が、例えば病気や怪我で手術をしなきゃいけないとなったときに、絶対にこの人を救って下さいねと医者に言うでしょ!その時、皆さんが今したような答えをされたらどう思うと思うんだ!」
「人生がかかってるんだ!社運がかかってるだ!その時、あなた方に期待を託したんだ!その時、問われてるのは」
『覚悟なんです』
「だから、大声でハッキリと言う!お任せくださいと」
中田「しくじり先生、ゴールデン!絶対に成功させてくれますね?」
生徒全員「お任せください!」
中田「任せたぞ!」
中田先生からのエール
『合言葉は、お任せください!』
これにて、深夜放送終了。
テレビの前で、拍手を送りたくなりました。
話の構成、分析力、トーク力、全てにおいて素晴らしく、視聴者の心を掴む放送ではなかったのではないでしょうか。
正直なところ、この放送を観るまでゴールデンにいっても、失敗するだろうと思っていました。
番組自体が、しくじり先生にならないことを願います。
「しくじり先生」深夜帯最終回オリラジ中田敦彦先生、観終わった瞬間、拍手をしたくなるほど素晴らしかった。オリエンタルラジオで始まり、軌道に乗せ、オリエンタルラジオ中田敦彦により有終の美を飾ったこの時間帯。4月からゴールデンに進出し、この番組自体がしくじらないことを切に願います。
— ちっくたっく (@tikutikutiiku) 2015, 3月 27
まずは、ゴールデン進出初回
2015年4月20日19:00〜 3時間SP
しくじり先生は堀江貴文先生。